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日蓮正宗法華講 妙霑寺支部のサイトです。

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岡山県岡山市北区津高781番地 妙霑寺内

季 札 と 信

 中国に李札(きさつ)という人がいた。李札が主君の命令によって他国へ使いに行く途中、徐君(徐の王)という朋友に逢い、互いに健康であることを喜び合った。
 時に徐君は李札の帯している剣を、ことのほかほしくなった。李札は、いかにもたやすいことだけれども、今は主君の命によって他国へ行くことになっているので、用事が済み次第、帰国の途中、必ず寄ってこの剣を差し上げると約束し、他国へ出発した。
 しかるに、李札は他国での用事を済ませ、帰路につき徐君を訪ねると、哀れにも徐君は既に死去していた。
 李札は「友の交わりは信をもってする。約束は破れない」と思って徐君の墓に詣で、約束どおり剣を墓に添えて帰ったのであった。
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 これは『史記』に記されていて、中国でも日本でも、李札を特に称嘆して信の手本としたのである。
     (『歴代法主全書』六巻・信について)


 
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