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日蓮正宗法華講 妙霑寺支部のサイトです。

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岡山県岡山市北区津高781番地 妙霑寺内

諸宗破折ガイド 新興宗教 諸教系 世界基督教統一神霊協会

五 世界基督教統一神霊協会

  立 教    昭和29年(1954)5月1日
  創始者    文鮮明(ムン・ソンミョン)(ブン・センメイ 1920年生)
  信仰の対象  天地創造の神
  経 典    『聖書』『原理講論』(文鮮明)
  本部所在地  大韓民国・ソウル、日本では東京都渋谷区
  信者数    3,000,000(日本には470,000)

【沿革】
 合同結婚式で話題となった統一教会は正式には世界基督教統一神霊協会といい、イエス・キリストの再臨(再誕)と称する文鮮明によってはじめられた宗教である。
 文鮮明(本名 文龍明)は1920(大正9)年1月6日、朝鮮半島の平安北道(現北朝鮮)の農家で生まれた。両親は長老派教会のキリスト教徒であり、文鮮明は16歳のとき、イエス・キリストから、「神のみ旨(人類救済の摂理)はいまだ成就されておらず、残されたみ旨を完成しなければならない使命がある」との啓示を受け、生涯を神に捧げることを決意したという。
 その後、文鮮明は聖書をもととして、「統一原理」の全容を解明したという。1945年以降、ソウルと平壌で聖書の講義をしながら多くの信徒を集めたが、既成の教会から反発を受け、北朝鮮の共産党政府に訴えられ、46年には100日間の拘禁を受ける。さらに、48年2月には社会秩序紊乱罪で五年の懲役刑を受けたが、朝鮮戦争が起こり、50年10月国連軍の興南収容所爆撃によって解放される。その後、釜山を拠点に伝道が続けられ、1952年に彼の教義の骨子をまとめた『原理原本』ができ、54年にはソウルで「世界基督教統一神霊協会」を創立する。文鮮明は55年に兵役法違反と不法監禁などの容疑で3カ月間勾留されるなど世間の厳しい反発を受けたが、五七年には『原理解説』を著すなどして布教した。75年には、これまで伝えたアメリカと日本以外の世界各地への布教をはじめ、地上に建設される天国は理想的な家庭を築くことからはじまるとして、国際合同結婚式がたびたび行われている。
 日本には昭和33(1958)年6月、崔翔翼(崔奉春・西川勝)が密入国して伝道した。翌年10月には日本統一教会を創立し、昭和39(1964)年7月宗教法人「世界基督教統一神霊協会」として東京都の認証を受け、会長に久保木修己(くぼきおさみ)が就任した。久保木は昭和六年、旧満州で生まれ、立正佼成会の幹部をしたのち、37年に入会した。39年の会長就任以降、全国大学連合原理研究会(原理研)の設置や、渋谷区松濤町の本部決定(昭和40年)、国際勝共連合会長就任(昭和43年)などののち、平成3年には日本統一教会名誉会長になっている。現在日本には47万人の信者と、1,300余名の教師、85の教会がある。

【教義の概要】
 教団の名称からキリスト教の一派のような印象を受けるが、既成のキリスト教からは異端視されている。その原因は文鮮明をイエスの再臨・救世主であるとするところにあり、ここに教義の特色が集約されている。
 『原理講論』は文鮮明が聖書を独自に解釈したものを弟子たちが体系的に纏めたもので、その趣旨を簡略に示すと次のようになる。
 ①既存のキリスト教では罪悪の世界となった現代社会を救うことはできない。
 ②聖書は真理それ自体ではなく各時代の人々に与えられたもので、今や新しい真理が現れる時で  ある。
 ③人生と宇宙の根本問題を解決するために、神が文鮮明を使わした。
 ④このことは聖書に「イエスが韓国に再臨する」と説かれている。
 ⑤人の原罪はエバがサタンの化身である蛇と交わったため、サタンの血が人間に流れるようにな  ったことである。
 ⑥イエスの十字架刑では原罪を贖うことはできなかった。だから地上に再臨しなければならない。
 ⑦人間の原罪を消すには原罪を犯した時と逆の経路を辿らなければならない。
 ⑧神は善の世界を作ることを目的とした。神を中心とした家族的世界を地上天国といい、教祖夫  妻がその原型である。
 ⑨全人類を神の愛により統一に導く、そのために全ての人類は一つの言語を用いるようになる。  その祖国語は韓国語である。
 これらの教義から合同結婚式を行い、性的儀礼を重視する。さらには霊感商法によって高額な物品を信徒に売買させ、社会問題となっている。

【破折の要点】
◆一応、聖書を用いているが、文鮮明なる人間を教祖とする宗教の発想である。文鮮明が真の神仏(救済者)であるならば、それ以前には真理が示されていなかったことになる。また、「新しい真理が現れる」ことが神の啓示であるならば、その啓示を与えた神は不完全なものであることを自ら証言していることになる。

◆人間の進化に伴って真理が示されるのであれば、今、真理としているものもいずれは破棄されるものなのか、そうであるならば神の愛による統一は達成されないことになり、この教えも虚偽のものとなる。

◆「人間の原罪はあくまで人間の祖先から遺伝されてきたもの」との主張であれば、全人類がアダムとエバを祖先とすることになる。このような説こそ新しい真理によって破棄されるべきものではないか。

◆イエスの死はサタンに対する敗北であるといい、文鮮明自身も死んだら神の意図を成就できないという。それならば教祖が生きてるうちに全世界を統一できると考えていることになるが、これは荒唐無稽の論である。

◆1歳3カ月の孫娘が病気で亡くなったことを、「天にささげられた」といい、父親も我が子を「尊い供え物」というが、子どもの命を供え物とする教えは冷酷極まりないものというべきである。

◆宗教活動と称して霊感商法を行っているが、この一事を見ても、この宗教がきわめていかがわしいものであることがわかる。


 
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