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日蓮正宗法華講 妙霑寺支部のサイトです。

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岡山県岡山市北区津高781番地 妙霑寺内

諸宗破折ガイド 新興宗教 諸教系 モルモン教

六 モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)

立 教   1830年
創始者   ジョセフ・スミス(1805~44)
現後継者  第15代大管長 ゴードン・B・ヒンクレー(1995~)
信仰の対象 父なる神・イエス キリスト・聖霊(せいれい)
聖 典   『聖書』『モルモン経(けい)』『教義と聖約』『高価なる真珠』
本部所在地 ユタ州ソルトレーク市
       (日本の本部 東京都港区南麻布5―10―30)
信者数   約900万(日本には約90,000)

【沿革】
 モルモン教はジョセフ・スミスによってはじめられたキリスト教の一派であるが、キリスト教からは異端とも見られる。正式には末日聖徒イエス・キリスト教会というが、『モルモン経』を聖典とするところから、一般的にはモルモン教と呼ばれている。
 モルモンはアメリカ・インディアンの予言者で、アメリカ・インディアンはもともとイスラエルの種族が移住したものとしている。
 創始者ジョセフ・スミスは1805年バーモント州で生まれ、14歳のときに神の啓示を受け、21歳のときモルモンの子モロナイという天使に導かれ、森の中で金板を発見したという。そこには古代に神から伝えられた完全な福音と、アメリカ大陸先住民の歴史がモルモンによって古代エジプト変体文字で記されていたという。その文字を特殊な眼鏡を掛けて解読したものを『モルモン経』と呼んでいる。
 スミスは1830年ニューヨーク州において、『モルモン経』に基づきアメリカにイスラエルを復活させ、教会を本来の姿に回復する運動を六人の教会員で開始した。これがモルモン教の実質的開教である。翌年、オハイオ州に本部を移し「エノク共同体」を形成した。これは信者の財産を教会に集め必要に応じて分配する共同生活体である。
 しかし、共同体は財政的に行き詰まり、スミスは「シオンの国(イスラエル)」建設を目指しミズーリ州に向かったが、ここで住民との争いが起こり、1839年イリノイ州へ逃亡する。ここでは自治的共同体の色彩を強め、モルモン経に基づき一夫多妻制を定めた。これによってモルモン教はアメリカ社会から異端視され、スミスは1844年6月刑務所に収容され、3日後、侵入した暴徒によって射殺された。
 第2代大管長についたブリガム・ヤング(1801~77)は教団をまとめながら迫害を避けるため、15,000人の信徒と数千頭の家畜を伴い、イリノイ州から数千キロの道のりを経て、ロッキー山脈を越えソルト・レーク盆地に着いた。ヤングたちはその地を開拓し、現在のユタ州ソルトレーク市の基盤を築いた。。
 以後、ここを本部として各地に布教がなされるようになり、信者も急速に増えていった。
 それに伴いアメリカ社会からの風当たりも強くなり、議会で一夫多妻を禁ずる法律が制定されたのを機に、1890年、第4代大管長の時代にには一夫多妻制を中止する宣言を出した。この外1978年に撤回されるまで黒人蔑視も行われていた。
 日本には1901(明治34)年に宣教師4人によって伝えられたのがはじまりで、戦後になって本格的に布教されるようになった。

【教義の概要】
 モルモン教では父なる神とイエス・キリストと聖霊をたて、それそれが人と同じような実態を持っていると主張し、人間もイエスと同様に神の姿に似せて造られた神の子であるから、神の教えを守り従っていくならば、公平に神の愛と祝福を受けられるとする。これはキリスト教と異なる教義的特徴の一つである。
 家族の関係は一生だけではなく、永遠に変わらないものであり、家族と楽しく暮らすことが最高の幸せであるとする。
 スミスが公表した13の信仰箇条の中に「われらは、シオン(エルサレムの別称)はこのアメリカ大陸に建てられ、キリストは御自ら地上に王となりて治めたまい、地球は元にあらたまりて楽園の栄えを受くることを信ず」(信仰箇条10条)とあり、神の国はアメリカに建設されイエス・キリストに統治され、地球は元の楽園になると教えている。
 信者はたばこ・アルコール類・コーヒー・紅茶が禁止され、「什分の一献金」により収入の10分の1を教会に納める。
 教会には大管長を頭に組織が形成されているが、神の啓示は大管長にのみ伝えられるとしている。
 聖典として用いているものには次の四つがある。
 一、『聖書』は正しく翻訳されたものと教団で認めたものだけが用いられる。
 二、『モルモン経』は古代アメリカの予言者や民族についての歴史書。
 三、『教義と聖約』はジョセフ・スミスが受けた啓示を集めたもの。
 四、『高価なる真珠』は啓示やジョセフ・スミスの物語の抜粋。

【破折の要点】
◆信仰箇条8条に「われらは、正確に翻訳されたる限り、聖書は神の言葉と信ず。またモルモン経も神の言葉と信ず」といいながら、一方では「精確に研究すれば、たいがいモルモン経の方が正確なることが証明されます」(信証講義)としている。しかし、モルモン経の元となる金板はすでに存在せず、ジョセフ・スミスが得体の知れない眼鏡を使って解読したとしているだけのものである。

◆1843年、聖典に基づいて教義として一夫多妻制を主張(教義と聖約第132)したにも関わらず、1890年には議会の議決に負け、世間に迎合する形で廃止宣言をした。これは経典に説くものを放棄するという、信仰上の節操の無さを表している。

◆モルモン教はキリスト教を断片的に利用しているだけで、自分の都合によって勝手な教義を立てる無責任な教団である。


 
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